茶山のさとの晩御飯

介護医療院茶山のさとの栄養課での日常を紹介しています。

調理のこだわり。

老健での食事で難しいのは汁物です。

みそ汁や、お澄ましに麺類。

お椀に口を付けて「ず、ず~~。」とお汁を吸いこむのはとっても美味ですが、高齢の利用者さんにとっては、むせや誤嚥の危険につながります。

でも、美味しいと感じて召し上がっていただきたい。

そんな思いで、多職種連携…OT・STや介護や看護職に意見をいただいて、たとえやわらか食やミキサー食でもしっかりと飲み込める利用者さんには、汁物にとろみを付けずに提供しています。

逆に、普通食でもむせがある方にはちゃんと増粘しての汁物をお出ししています。

そんな中、こだわるのはのっぺい汁などの元々とろみのある汁物です。

基本の汁物なら、普通食は「汁物とろみ」のコメントを付けたり、やわらか食には「汁物とろみ無し」のコメントを付けるのですが、本来とろみのある献立では、普通食は片栗粉でとろみを付けるので、むせのある利用者さんはアミラーゼ酵素でとろみが消えるので増粘剤を使います。

やわらか食では、増粘剤でとろみを付けるので「とろみ無し」コメントは不要です。

とってもややこしい話ですが、献立一つ一つにこだわるとどうしてもこんな結果になります。

食札に書かれた献立をしっかりと見て質問までされる利用者さんもおられます。

美味しく召し上がっていただけるように、工夫を凝らして考え抜いた献立だけにその全てに責任をもってお出ししていきたいのです。

 

   調理師:小畠